トルコでのウーバー事情
世界で人気の配車アプリUber(ウーバー)は、2014年にトルコでもサービスを開始しました。
トルコ、特にイスタンブールではタクシーの態度や対応に不満をもつトルコ市民も多く、アプリで気軽に配車できるウーバーのシステムは、サービス開始当初は、海外からの旅行者のみならずトルコ人の利用者も多かったようです。
しかし、ウーバーが人気になると他の国同様、タクシードライバーからの不満が噴出しました。
タクシーはライセンスを取得するために高額の税金を払っているのに、ウーバーはオランダに口座があるため違法で営業しているというのがタクシードライバーたちの主張でした。
ウーバー側は、きちんと税金は払っているというような声明を出したものの、議論は平行線をたどり、イスタンブールではタクシードライバーがウーバードライバーに暴行を加えるといった事件が多発し始めました。
更には2018年3月、タクシー運転手らがウーバーの撤退を求めて裁判を起こし、一連の事態を重く見たエルドアン大統領がウーバーに対して「ウーバーは終わりだ!」と演説し対策に乗り出しました。
その後はウーバーシステムを利用しての「海賊タクシー」に対して最大4,220TLの罰金が科せられ、同じく「海賊タクシー利用者」に対しても281TLの罰金が科せられることになりました。
現在のトルコでのウーバーシステム
そんな経緯があり、現在トルコではウーバーシステムは禁止されたと思っている方も多いようですが、しかし、実際は今でもトルコでウーバーを利用することはできます。
実はどうなったかと言いますと…
現在、トルコ(イスタンブール)では、ウーバーシステムでタクシーのみが配車できる状態になっているのです。

では実際に、トルコ(イスタンブール)でウーバーを使用したときの様子をご紹介します。
他の国で利用する場合と同じように、まずは乗車場所を選びます。
次に目的地を入力します。
すると、黄色タクシーと青色タクシーの選択画面が出てきます。
「高い人気」も何も、2択です。
黄色タクシーを選んでも青色タクシーを選んでも、具体的な料金はなく「メーター料金」とのみ表示されます。

結局、呼べるのがタクシーのみとなっているため、料金の部分には「メーター料金」とのみ、表示されます。
残念ながらUberのアプリではタクシーの料金を調べることができません。
もしタクシーの料金を知りたい場合はイスタンブールだとitaksiまたはBiTaksiというアプリをダウンロードすることでウーバーのアプリと同じ要領で料金を調べることができます。
で、実際に配車手配をしてみました。
タクシーの情報が送られてきます。
アプリ上で、ドライバーに電話することも可能ですが、もちろん基本トルコ語のみです。
トルコのUberアプリ【メリットとデメリット】
Uberのメリット①
わざわざiTaksiやBiTaksiといったイスタンブールでしか利用できないアプリをダウンロードすることなくタクシーの配車が可能。
Uberのメリット②
Uberからの配車依頼の場合、ドライバーも利用者が外国人(トルコ語が分からない)という理解でいるため、イスタンブールで利用できるその他のタクシー配車アプリiTaksiやBiTaksiのように、配車確定後ドライバーから電話がかかってくる心配がない。
Uberのメリット③
支払いをウーバーのアプリ上で行えば、タクシーの車にクレジットカードでの支払い機能がなくても、カードでの支払いが可能となる。
Uberのメリット④
ドライバーがウーバーアプリ上での評価を気にするため、接客態度が良い。
Uberのデメリット
事前に料金が分からない(メーター料金とのみ表示されるため)。

ウーバー利用時にドライバーに確認すると、外国人の利用者も多いそうで、ウーバーで配車した場合はドライバーも相手が外国人(トルコ語ができない)と思っているので、極力電話をかけることはないそうです。
ただ、電話がないとミーティングが難しくなることもあるので、利用する際は
①分かりやすく目印となるものがある場所で待つ
②自分から積極的にドライバーを見つける努力をする
という点に気を付けましょう!
トルコのウーバー利用まとめ
このようにトルコでもウーバーシステムは利用でき、安全なタクシーを気軽に呼ぶことができるので、とても便利です。
もしもイスタンブールでタクシーをたくさん使う予定があるなら、
①iTaksiまたはBiTaksiのアプリで、目的地までの料金をチェック!
②Uberでタクシーを呼ぶ!
という2段階方式がおススメです。
