トルコの地方はもちろん、地下鉄やバスが多いイスタンブールでも、いざと言う時に便利なのがタクシーです。
しかし、イスタンブールのタクシーはトルコ人でも嫌がる人がいるほど、当たりはずれがあります。
そこでトルコ…特にイスタンブールで安心してタクシーに乗るために気を付けたい、タクシーの選び方をご紹介します。
イスタンブール歴の長い日本人や駐在員、トルコ人に聞いた、ハズレないタクシーの選び方のポイントまとめです。
トルコのタクシー選び5つのポイント
1:ナンバープレートが車体の左右と上に分かりやすく記載されているタクシーを選ぶ
これは、タクシーを選ぶ際の最低条件です。
イスタンブールのタクシーには車体の左右と上にナンバーの表示が義務付けられているので、きちんとナンバーを記載しているタクシーに乗りましょう。
2:車体の左右に、何かしらのロゴなどが記載されているタクシーを選ぶ
流しのタクシーを捕まえるときに気を付けたいポイントです。
個人タクシーでも、地域のある場所やホテル、ショッピングセンターなどのタクシー乗り場に所属しているタクシーの方がより安全です。
所属しているタクシーはどこの所属であるということが分かるように、車体の左右に記載があります。
これらの記載がある場合は、グループで活動しているタクシーのため、運転手のプロ意識も比較的高く、比較的安心して乗ることができます。
また、車内に忘れ物をした時などに、その所属先に確認することができるので、連絡が取れやすいです。
3:可能な限り、ホテルやタクシーの専用乗り場から乗車する
旅行者の方であればベストなのは、ホテルのフロントでタクシーを呼んでもらうことです。
大通りに出れば、流しのタクシーがすぐに拾えるかもしれませんが、あえてホテルのフロントでタクシーを呼んでもらいましょう。
ホテルでタクシーを呼ぶ時は一般的に、ホテルが決めているタクシー会社に連絡をしてタクシーを呼んでくれます。
ホテルもどこのタクシー会社か把握していますし、忘れ物をした場合などでも、タクシーと連絡が取れやすいので助かります。
ショッピングセンターの入り口などでも、タクシー乗り場があるので、そこから乗るようにしましょう。
4:直感を大切にする
直感も大切にしたいところです。
最初の一瞬の対応で、「なんだか嫌だな」と感じたら、乗らないという選択肢も大切です。
運転手の雰囲気、たばこを吸って運転していたりしないか、車内を清潔にしているか、車内がたばこ臭くないか、車体に傷が入っていたり、壊れたりしているのをそのままにしていないかなどです。
1人で乗ろうとしたときに、助手席に座るように促してくるタクシーとかはあり得ないですね。(女性の場合は絶対に避けましょう。)
5:水色タクシーを選んで乗車する
トルコでは多くの場所でタクシーの色は黄色いです
しかし、2018年以降、イスタンブールでは水色と黒色タクシーができました。
詳細はさておき、水色タクシーは黄色タクシーより少し割高ですが、車のクラスもサービスもより良いと言われています。(水色タクシーのライセンスを取得するのには一定の条件があります)
7人乗りバンのVITOクラスの黒色タクシーは、水色タクシーよりも更に料金が高いですが、運転手もVIPタクシーであるという自負があり、より安心して乗ることができます。
(黒色タクシーの場合、飲料水のサービスがあることも)
タクシーを乗るときに役立つ豆知識
イスタンブールのタクシーの料金システム
イスタンブールのタクシーは車の色によって料金が異なります。
金額は下記を参考にしてください。
気を付けたいのは、「最低運賃」というものがあり、たとえメーターがそれ以下であっても最低運賃を請求されるという点です。
紛らわしいですが、これはルールとして決まっているので注意しましょう!
黄色タクシー | 水色タクシー | 黒色タクシー | |
---|---|---|---|
スタート運賃 | 24.55 TL | 28.24 TL | 41.74 TL |
KMあたりの運賃 | 17.61 TL | 20.25 TL | 32.50 TL |
最低運賃 | 90.00 TL | 102.5 TL | 153.70 TL |
また、ヨーロッパ側とアジア側を移動するとき(橋やトンネルを通るとき)は追加で、トンネルや橋の通行料を請求されます。
これもぼったくられているのではなくてルールなので、気を付けてください。
乗客が外国人だとルールを知らないから通行料を払ってくれなくて困る…なんてことを聞くことも。人の良いドライバーさんの場合、タクシーが損をしてしまうこともあるようです。
タクシーに乗車拒否される…
スタンブールのタクシーは乗客を選びます。渋滞時や悪天候時に、近距離間の乗車を断られたり、渋滞する方面への移動を断られたりしたは、日常茶飯事です。
観光地だと、外国人しか乗せない、空港までしか連れていかない、XXTL払わないと行かない(メーター回さずに料金を交渉してくる)…というタクシーも中にはいます。
更に、イスタンブールのタクシーならではの、タクシーが見つからない時間が存在します。
それは、大体14時~15時です。
多くのタクシードライバーが15時に運転手交代を行うため、この1時間前の14時くらいから、ホーム(所属するタクシー事務所など)に戻ろうとします。
例えば、1日をアジア側からスタートさせたタクシーは、乗客をヨーロッパ側で下したとします。その後、近くで新たな乗客を見つけて、ヨーロッパ側をぐるぐる回るとします。
14時ごろになると15時の交代時間のために、タクシーはアジア側に戻ろうとし始めるのです。そのため14時~15時にかけての時間は、どんなに空車のタクシーがいても止まってくれないことが多いです。止まっても、行き先が自分の帰る方面でないと乗車拒否する…ということが多いです。14時~15時に移動する際は、タクシーが見つかりづらいこともあるので、注意が必要です。
タクシー料金のルール
イスタンブールのタクシーには初乗り料金とは別に、最低支払額が設定されています。
最低支払額は、タクシーの色によって異なります。
黄色タクシーの場合は13TLです。
たとえメーターが6.55TLと表示していても13TL支払う必要があります。
また、有料高速道路や橋(ボスボラス海峡上の橋)を渡る際は、通行料が発生します。
この通行料はメーターに表示された料金とは別に、乗客が支払わなければなりません。
ボスボラス海上の橋は、アジア側からヨーロッパ側に移動する際は無料ですが、タクシーは最終的にアジア側に戻る必要があるため、アジア側からヨーロッパ側に行くときにタクシーを利用しても、この通行料は請求されます。
タクシーに上手に乗るコツ
ルート検索アプリを上手に利用する!
イスタンブールのタクシー運転手はサービスの対応範囲が広いこともあり、道を知らないことも珍しくありません。
そのため、目的地までのルートを乗客が説明しなければいけないこともあります。
ドライバーが自分のスマホでルート検索してくれることもありますが、そうではなく、大体の場所まで行って、そこから道を聞きながら目的地を探すドライバーもいます。
アプリで事前に目的地を検索しておけば、ドライバーに目的地をきちんと伝えることができます。
更に、道路の混雑状況や最短ルートを伝えることもできるので便利です。
タクシーの情報を写真に撮っておく
上手に乗るコツとはちょっと違いますが、タクシーに乗った際にタクシーのナンバープレートを写真に撮っておくのもおすすめです。
トルコのタクシーは、後部座席のドア付近にナンバープレートが記載されています。
座席付近なら写真を撮りやすいので、スマホなどで念のため写真を撮っておくと、万が一忘れ物をしたときや、トラブルになったときにも安心です。
イスタンブールのタクシーでよくあるクレーム
ある程度の当たりはずれは、運ですよね。
トルコ人でもそういう時はあきらめる人も少なくないので、更なるトラブルに巻き込まれないようにするために、諦めることも大切かもしれません。
遠回りをする
イスタンブールは時間帯や天候によって、渋滞すると全く動かなくなることもあるので、「避けれるものなら避けたい渋滞」です。
なので、タクシーに乗ってルートを表示させても、「その道は渋滞しているから」と自分の行きたいルートを選ぶタクシーも少なくありません。
渋滞しているからの遠回りなのか(実際は遠回りでも到着時間が早まることは多々あります。)、騙されての遠回りなのか、判断は難しいです。
運転が荒い
急発進に急ブレーキ…タクシーに限らず、運転が荒い人が多い気がします。
そしてスピードが速い…急いでいる時には頼もしいですが、車間距離が必要以上に詰まっていたりもするので心配になります。
そんな時は、そっと…シートベルトを着用しましょう。
耐えれない場合は、やさしく「Yavaş(ヤバッシ)」(←ゆっくり)と言ってみても。
お釣りを渡さない
お釣りがない…と言われることもあります。
私はタクシーに乗るときは、10TLや20TLを多めに用意しておきます。
200TL札を出してしまうと、お釣りがないと言われることが多かったのはもう昔の話。インフレが進み、今では初乗り90TLなのでお釣りにも困らないでしょう。。