イスタンブールやカッパドキアなど観光名所が多いトルコ。
日本からもいろんなツアーが企画され、旅行者がたくさん訪れるトルコ。

しかし、意外とその生活や文化は知られていません。

トルコに行く機会のある方なら

トルコのレストランではチップは必要?
ガイド料金払っているのに、さらにチップを渡すなんて?
チップ代を要求されたけど、これってだまされてる?

と疑問に思ったことはないですか?

イスタンブールのアヤソフィア博物館

そもそもチップとは「心づけ」なので、正解のない習慣です。
それを言及するのはいかがなものかとは思いますが、実際には旅行者の方から一番多く質問を受けるトルコのチップ文化について、ご紹介します。

トルコでチップが必要な場面

ズバリ、トルコではチップは基本習慣として存在します。
その理由は後から詳しく説明しますが、まずは、実際のチップ額の目安をご紹介します。

 レストラン・カフェ:きちんとサービスがあるところ→金額の10%目安
 簡易サービスの場所→端数切り上げ
 セルフサービス・ファーストフード;不要

 ホテル・ポーター:不要、重いものを持ってくれた場合などは1USD
ベッドメイキング;不要、部屋を散らかした時などは1USD
 タクシー:端数切り上げ。長距離や渋滞、荷物があった場合は5-20TL
 ハマム;あかすりやマッサージをしてくれた人に10TL~ 
 観光*ガイド・ドライバー:団体ツアーの場合は基本不要。プライベートツアーでは、ガイド25USD、ドライバー20USDが目安
・空港のポーター・トイレ;料金としてあるのでその額。ない場合は係員が居れば1TLくらい

レストラン・カフェでのチップ

ファーストフード・セルフサービス

ファーストフード店やセルフサービスの店では、チップは不要です。
また、一人の食事の合計額が30TLくらいで、食後にウェットティッシュも出ないような店であれば、チップは不要か、合計額の端数を残すくらいで大丈夫です。

3人で食事をして合計67TLだった場合はチップ3TLを含めて70TL置いてくる・・・とかですね。

レストラン

キチンとしたレストランや飲み屋では合計額の10%を目安にチップを払います。
10%は目安なので、長居したのにあまり注文しなかったなぁというときは多めに置いたり、サービスが悪かったら端数程度を置いたり。
キチンとしたレストランや飲み屋では請求額にあらかじめサービス料が含まれていることがあります。内訳をチェックしてサービス料が含まれている場合は、それがチップに相当しますので、追加のチップは不要です。

チップを渡すタイミング

レストランやカフェでは一般的にはチップを手渡ししません(お金持ちや車サービスを利用した場合は別ですが)。そのため通常はお会計時の伝票が入っていたホルダーの中に入れておいておきます。大体、ホルダーをわざわざ座席に置いていく場合は、チップを期待しているんだろうなぁという感じがします。

お会計時のフォルダー
トルコのチップ習慣 レストランの場合

こんな感じで中にチップを残しておきます(実際はフタを閉じますが)。
この時は45TLでスープを飲んだので、お釣りでもらった5TLをチップとして残しました。
トルコのチップ習慣 レストランの場合

ホルダーを持って行ってしまわれたけど、是非チップを渡したい…というときはテーブルの上の分かりやすいところに置いておきます。

ワン先生

ヨーロッパのあるサイトでは、トルコ旅行時のレストランのチップ目安として、普通のレストランで5%、きちんとしたところでは10-15%と記載されていました。

日本でも有名になったイスタンブールの超高級ステーキハウス、NUSRETにはかなり羽振りの良い人たちが来ます。そのため、1000TLとかチップを置いていく人も珍しくないのだとか。
高級店では高級店らしくチップも渡さないといけないんですね。

カフェ

イスタンブールでは最近おしゃれなカフェ店が急増しています。
そんなカフェにはお会計場にチップボックスが置いてあります。コーヒーを飲んだだけでチップは不要かもしれませんが、気が向いたら小銭を入れる…程度で大丈夫です。
しっかりしたカフェ
席で会計をするようなちょっとしっかりしたカフェの場合は、サービスに応じて端数~10%程度のチップを置くのがベター。

ホテル・ポーター

ホテルのポーターが部屋に荷物を運ぶのはサービスの一環なのでチップは渡さなくても大丈夫です。重い荷物やたくさん荷物がある場合は、1ドル(5TL)を渡すとスマートです。
事前にすぐ出せる場所に用意しておいて、ポーターが部屋から出るタイミングでありがとう!って言って渡すと良いです。

ベッドメイキング

これもホテルのサービスの一環なので、わざわざチップを置かなくても大丈夫です。でも小銭を持っていれば数リラ置いてきても良いかとは思いますが。。
延泊するから部屋をきちんとキレイにしてほしい、ちょっと散らかしちゃったかな…
と思ったときは1ドルを置いておくとスマートです。

タクシー

タクシーのチップに関しては、トルコ人でもトルコに住んでいる日本人でも意見が分かれるところです。良心的なドライバーはチップを期待せず、そうでないドライバーのほうがチップを要求してくるので。。

そのため、ここは完全に任意で良いのではないでしょうか。
イメージとしては端数繰り上げで。

近距離なのに嫌な顔せずに乗せてくれた場合や、渋滞にはまってしまった場合、重い荷物の出し入れを手伝ってくれた場合などは、距離に応じて5TL~20TL渡すと良いです。

空港からのタクシーの場合、スーツケースの出し入れを手伝ってくれたりするので、良いドライバーであれば20TL程渡しても良いのではないでしょうか。最低でも10TLあげるとお互い気持ちよいです。

ドライバーによっては13TLの場合20TLを渡したら5TLだけお釣りを渡してくることもあります。チップを払いたくない場合は、できる限りきっちりと小銭で払うことをお勧めします。

ハマム

ハマムのあかすりやホテルのスパのマッサージなどを利用した場合は、通常チップは必要です。
少なくとも5TL、料金や内容に応じて10-20TLが目安です。
ヨーロッパのサイトでは合計額の15%と記載されていました。

私は逆に安い店では、お得にアカスリをしてもらった分として(スタッフの取り分も少ないと思うので)多めに渡しています。

観光*ガイド・ドライバー・空港のポーター・トイレ

観光ガイドやドライバーへのチップですが、団体ツアーの場合はあまり考えなくてよいでしょう。
団体ツアーでは最低限のチップは添乗員が払うからです。
それでも快いサービスを受けたときや感謝の気持ちを伝えたい時はチップを払っても問題ありません。

ワン先生

日本人の感覚で、どうしても善意をお金に換算して返すのは悪いと思う方も多いかもしれません。しかしそれは気にしなくて良いです。やはりお金をもらったら、それだけ喜んでくれたんだと感じて、相手も喜んでくれます。
ただ、あまりにも少額(小銭や10TLとか)だと、返って渡さない方が良いかもしれません。。10TLでもないよりは良いと言えば良いですが、旅行関係者は日本のこともよく知っています。日本の経済感覚からして1日の案内で200円程度を渡されるというのは、むしろサービスが良くないと思われたのかなと勘違いされてしまうこともあります。

個人で手配したガイドやドライバー、プライベートツアーの場合は、チップは必要と考えたほうが良いです。
旅行会社などがマージンを多くとっている場合、ガイドやドライバーはかなり安く働かされている可能性もあります。

プライベートツアーの場合は、ガイドに1日25USD、ドライバーに1日20USDくらいを目安にして渡します。
*この額は何名で参加していても同じです。一人でのツアーでも家族5人でもです。
上記は推奨額です。
実際は学生さんとかならガイドには10-15USDとかで大丈夫だと思います。

空港のポーター

空港のポーターは有料ですので、通常向こうから金額を言ってきます。
スーツケース1個につき2ユーロとか。
これはチップというより料金ですので、交渉してよいところです。

トイレ

街中の公共トイレや、バスターミナルやドライブインなどのトイレは料金を最初から設定して有料な場合が多いです。
大体1TLから高くても3TL(一度5TLを見ましたが。。)くらいです。
料金を払う場合はチップは不要です。

レストランなどのトイレで、無料だけど係員が居る場合は、1TL程チップを渡します。
しかしトイレにお財布をわざわざ持って行かないことも多いので、その場合はなしでも大丈夫です。
たまに「えっ、チップは?」と聞いてくる係員がいて義務なのかチップなのか分からないことも。

トルコの賃金事情とチップ文化

そもそもチップ文化はヨーロッパから来たもの。
トルコにはチップ文化はないと思っている方が多いのではないでしょうか。
しかし、正解はあります。

チップ文化とは言わないかもしれません。
トルコはイスラム教ですから、「施し」の習慣があります。

「施し」とは、経済的に余裕のある人が余裕のない人に援助をする習慣です。

例えば、トルコではバイラム(犠牲祭と砂糖祭)と呼ばれる宗教的なお祭りの際に、近所や身近で金銭的に困っている人や貧しい人にお金の援助をします。
日常でも道端にいる物乞い(ジプシーやシリア難民など)にも、小銭をあげたりします。

同じような感覚で、例えば重い水のボトルを持ってきてくれた近所の商店の人に数リラ渡したり、自宅に料理を注文して配達してくれた人にいくらか渡すことは日常的に行われています。

トルコ人に言わせると、「彼らはチップで生活しているようなもの」なのだとか。
なので、何かサービスを受けたら、自然とチップを渡す感覚を持っていると言えます。

もちろん義務ではないので、小銭がなかった時は渡さなかったり、サービス内容や気分によっては渡さなかったりもします。

このようにトルコには以前から「施し」としてのチップは存在していたと言えるのではないでしょうか。

トルコの賃金事情

実際にレストランのウェイターや配達員のような仕事では、かなり安い額で働いている人が多いです。
トルコの月額最低賃金は手取りで2020.9TL(2019年1月時点単身者の場合)です。
日本円にすると約5万円です。

しかし、IGIAD(企業倫理協会)が発表したイスタンブールで人間らしく生活できる最低額は2.385TLです。
この額は2018年のものなので、1年のインフレ率約20%をかけると、2019年の場合は、2862TLとなります。

最低賃金2020TLと最低生活費2862TLでは既に842TLの開きがあります。
しかしこの2862TLというのも最低額です。

そして実際には、正社員でないスタッフの場合、更に安い賃金で働いていることもあります。

もちろん高級レストランや、ホテルなどでは最低賃金以上の給与を得ている人もいますが、経済的に余裕があるとは言えない職業です。

そのため、気持ちの良いサービスを受けたら、その対価としてチップを払うというのは「助け合い」というような感覚としてもありなのではないでしょうか。

ワン先生

トルコのチップ文化まとめ
いろいろご紹介しましたが、結局チップは心づけです。
悩むようであれば上記を参考にして頂き、そうでない場合はご自身の感覚を優先してください。