マルマラ海に浮かぶ「プリンセス諸島(正式にはプリンシズ諸島…Adalar/Princes’ Islands)」は、イスタンブールからフェリーで気軽にアクセスできる日帰り旅行先として人気のスポットです。中でも観光客に開放されているのは、ビュユックアダ、ヘイベリアダ、ブルガザダ、クナルヤダの4島。それぞれ異なる魅力があり、散策や海水浴、歴史探訪など、さまざまな楽しみ方ができます。






目次
フェリーでのアクセス方法
出発港の選び方
- ヨーロッパ側から出発:
- エミノニュ(Eminönü):旧市街から近く、観光のついでに立ち寄りやすい
- カバタシュ(Kabataş):トラムやケーブルカーとの接続が便利
- ベシクタシュ(Beşiktaş):タクスィム方面からアクセスしやすい
- アジア側から出発:
- カドゥキョイ(Kadıköy):交通のハブ。買い物や食事のついでにも便利(始発でないので座れないことが多い)
- ボスタンジュ(Bostancı):便数が多く、所要時間も比較的短め
- マルテペ:地元の人の利用が多く、ローカル感を味わいたい方におすすめ

人気シーズンの夏や週末などは船内が混雑して座れなくなるので、乗船港に迷ったら始発港で乗る(ピーク時は数十分前から港で待っている人もいるほど)のがおススメです。
主なフェリー会社:特徴と発着港
1. Şehir Hatları(シェヒル・ハトラル)-市営
- 料金:88.38TL、割引価格61.86TL、学生割引あり (イスタンブールカード利用可)
- ルートCSSでテーブルを横スクロールにする方法
- KABATAŞ線:カバタシュ→(エミノニュ)→カドゥキョイ→クナルアダ→ブルガスアダ→ヘイベリアダ→ブユクアダ→ボスタンジュ
時刻表はこちらをクリック 本数多い - BEŞİKTAŞ線 ベシクタシュ→クナルアダ→ブルガスアダ→ヘイベリアダ→ブユクアダ
島からの戻りはカドキョイにも停泊
時刻表はこちらをクリック 4便 - MALTEPE線 マルテぺ→ブユクアダ→ヘイベリアダ→ブルガスアダ→クナルアダ
時刻表はこちらをクリック 本数多い - BOSTANCI線 ボスタンジ→クナルアダ→ブルガスアダ→ヘイベリアダ→ブユクアダ→ボスタンジ
時刻表はこちらをクリック 5~7便
- KABATAŞ線:カバタシュ→(エミノニュ)→カドゥキョイ→クナルアダ→ブルガスアダ→ヘイベリアダ→ブユクアダ→ボスタンジュ
- 特徴:便が多く安いので、シーズン中(特に週末)はとても混雑する
- https://sehirhatlari.istanbul
2. Turyol(トゥルヨル)-民間
- 料金:110TL/大人1名/片道 (学生100TL)
- ルート:エミノニュ→カラキョイ→カドキョイメトロ→クナルアダ→ブユクアダ→ヘイベリアダ→ブルガスアダ
- 特徴:本数は少なめ(平日4本、週末6本くらい)/チケットは窓口で購入
- https://www.turyol.com/Home/Tarifeler
3. Dentur Avrasya(デントゥル・アヴラシア)-民間
- 料金:100TL/片道/1名
- ルート:ベシクタシュ→カバタシュ→エミノニュ→ヘイベリアダ→ブユクアダ
- 特徴:本数が少ない(2025年5月の時点で1日2便、夏季は増便有)/チケットは窓口で購入
- https://www.denturavrasya.com/tr-tr/hatlar.aspx?id=31
各島の特徴と過ごし方
ビュユックアダ(Büyükada) – 観光の王道!見どころ満載
- 特徴:最も大きく、観光客に一番人気。車両通行禁止で、自転車や電動カートが主な交通手段。
- 見どころ:聖ジョージ教会(Aya Yorgi Kilisesi)、歴史的洋館、ビーチ(Halk Plajıが有名)
- 雰囲気:リゾート感が強く、賑やか。日帰りでも宿泊でも楽しめる。
過ごし方の一例:アクティブに1日満喫プラン
- 朝のうちに到着し、まずはレンタサイクルや電動バギーを借りて島を一周(所要2〜3時間)
- 途中、丘の上のアヤ・ヨルギ教会に登って絶景を堪能(徒歩登山15〜30分)
- 午後は、海辺のレストランで魚料理やメゼを楽しむ
- おしゃれなカフェでスイーツを食べながらゆったり過ごす
- 夕方のフェリーで戻ればちょうどいい一日旅行に
ヘイベリアダ(Heybeliada) – 緑豊かな落ち着いた雰囲気
- 特徴:ビュユックアダに次ぐ大きさ。松林に覆われ、静かな環境。
- 見どころ:海軍高校跡や正教神学校、静かな散策路。
- 雰囲気:観光客が比較的少なく、地元の人にも人気の静養地。
過ごし方の一例:静かな自然散策とピクニック
- 島の中心部から少し歩いて、森の中の散策道へ(松林が広がり、夏でも涼しい)
- 小さなビーチや岩場でのんびり読書や日光浴(人が少なめ)
- 島の南側にある**神学校跡(Heybeliada Ruhban Okulu)**を見学
- 軽食を持参してベンチや展望ポイントでピクニックもおすすめ
- フェリー時間を気にせず、あえて午後からゆったり訪れても◎
ブルガザダ(Burgazada) – 芸術と文学の空気にひたる小さな島
- 特徴:トルコの作家サイット・ファーイクの故郷。こぢんまりとしていてのんびりした雰囲気。
- 見どころ:サイット・ファーイク博物館、美しい夕日と海辺のカフェ。
- 雰囲気:文学や芸術好きにぴったりの、静かな島。
過ごし方の一例:文学と夕景に癒される半日旅
- 午前中に着いて、まずはサイット・ファーイク博物館へ(海沿いの旧邸宅)
- 島の小道を気ままに散策、猫や花の多いフォトスポットを楽しむ
- 海沿いのテラスカフェで昼食をのんびり(景色最高)
- 夕方は、港近くの防波堤や灯台付近で夕焼けを鑑賞
- 夜のフェリーでゆっくり帰路へ(本数は事前チェックを)
クナルヤダ(Kınalıada) – 時間がない時にもふらっと行ける一番近い島


















- 特徴:本土から一番近く、日帰り向き。やや岩が多く、ビーチは少なめ。
- 見どころ:アルメニア教会、落ち着いた住宅街。
- 雰囲気:ローカル色が強く、観光地化が少ない。
過ごし方の一例:短時間でも海を感じる島カフェ巡り
- イスタンブールから近いので、午後からふらっと訪問可能
- 周辺散策は30分ほどで済むので、海辺のカフェやビーチでのんびりがメイン
- 海水浴を楽しみたいなら、持ち物を準備してビーチへ(有料ビーチ多数あり。シャワー等完備も)
- アルメニア教会などの歴史的建築物をちょっと見学



クナルアダは夕陽がきれいに見えます。昼過ぎに出かけて、港で食事をして、夕陽スポットまで散歩して夕陽を見て帰る…という週末の過ごし方も楽しいですよ!
旅行のヒント
- イスタンブールカード:市営フェリーは交通ICカードが使えて便利です(Şehir Hatları対応)。
- チケット購入:民間会社は現地の窓口が基本。往復チケットの販売もあり。
- 混雑回避:週末は混むので、平日や午前中の早めの便がおすすめ。
- 持ち物:日差しが強い日は日焼け止め、帽子、水をお忘れなく。
- 服装:アップダウンがあるため、歩きやすい靴が安心です。



必要に応じて、島を2つ組み合わせて「島ホッピング」も可能です。例えば、午前にブルガザダ、午後にビュユックアダを回るなど。フェリーの時刻表とにらめっこしながら、自由なプランを立ててみてくださいね。