テロに関して

トルコ・イスタンブールでは2016年2017年とテロが発生しており、治安が悪いというイメージを持っている方もおおいのではないでしょうか。

実際は2017年元旦の大規模なテロ以降、警察が取り締まりを非常に強化したことにより、資料や銃器、爆発物の押収を行い未然に防ぐことができており、2017年以降は特に事例が発生していません。

まだまだシリア難民やクルド問題が解決していないので、テロの危険が全くないとはいえませんが、普段の生活や観光においては、それよりも一般的な犯罪や治安の問題を気にしたほうが良いかなという気がします。

一般犯罪・治安に関して

イスタンブールの一般犯罪はそれほど多くありません。

殺人事件は、家庭内暴力や些細な出来事でかっとなってという衝動的な犯行が多いのが特徴です。
※トルコでは近年麻薬に関する摘発や犯罪が増えています。

ワン先生

イスタンブールに限らず、安全のための心構えは3つです。
①自分の身は自分で守る
②怪しいと思ったら、自分で考える
③万が一の事態とその場合の動きをシミュレーションしておく

また、事件に巻き込まれた時は、下記のステップが大切です。
①逃げる
②隠れる
③通報する

旅行者に多い問題のトップ3

在イスタンブール日本総領事館の話では、下記のような問題が邦人旅行者に多いとのことです。

  • ぼったくりバー(男性)と高額絨毯購入による被害
  • パスポートの紛失
  • スリ・ひったくり

スリ・ひったくりは日常生活ではあまり遭遇するという話を聞きませんが、やはり混雑した場所では発生しています。
特に土地に不慣れで注意力が散漫になりやすい旅行者は狙われやすく、旧市街の観光地で多く発生しているようです。

パスポートは盗難ではなく紛失が多いそうです。
普段は持ち歩かないパスポートですので、ついどこかに置いたまま移動してしまったりしそうですが、海外ではパスポートは落としたら戻ってきません。

また、パスポートを紛失しても日本に帰ることはできても、他の国に入国することはできません。特に乗継で滞在している時のパスポート紛失には気を付けましょう!
(失くすと目的国に行けなくなります。)

ぼったくりバーは年に数件発生している、イスタンブールでは比較的多いと言える被害だと思います。ぼったくりバーに関しては後で詳しくご紹介します。

また、若い女性を中心に女性に対する被害もあります。
多少の被害から深刻な被害まで、内容がないようなので届け出る人が少ないですが、実際には起こっています。
知らない男性についていかない、人気のない道を避ける、露出目の服装をしないなど気をつけましょう。

トルコでは一般的に、日本人女性は優しいと思っている男性が多いです。
嫌な時は断固としてNoとはっきり断り、きちんと意思表示をしないと勘違いされてしまうので気を付けてください。

イスタンブールで多いトラブルとその対処法

ぼったくりバー

イスタンブールで旅行者が遭遇する被害で多いのが、ぼったくりバーです。
ほとんどの被害者が男性(一人旅)で、年に数回のペースで発生しています。

手口

声をかけられて親しくなり、その流れで食事などをして、誘われて入ったバーで高額請求(5万円~十数万円)をされ、現金がない場合はATMでの引き出しを強要される。
※現金が足りない場合は携帯電話を取られるなどの場合も。

誘ってくる人はトルコ人の場合も、外国人の場合もあるようです。
旅先で出会った人を全て疑うのもさみしいものですが、せめて「どんなことがあっても相手が進めてくるバーには行かない」という注意が必要です。

親しくなって食事をするなら、通りがかりのオープンなスペースのあるレストランなどにしましょう。

絨毯屋

絨毯屋の全てが悪いのではありませんが、どうしても絨毯は高額な商品なため、購入には注意が必要です。

手口

親切にされた後に絨毯屋を勧められ、断りづらくてついていくと、強要もしくは強引に高額絨毯(100万円など)を売りつけられた。
※本当に気に入って価値があると感じて買うなら問題ないです。
※後からの返品・返金は難しいことが多いです。

トルコ人は親切な人が多いですが、こちらが必要としていないのに、自らあえて声をかけてくる人で本当に親切な人はあまりいません。

不要な親切は断り、必要な時は有難く受けとりつつも、その見返りのようにどこかに連れて行こうなどとされた場合はしっかり断るようにしましょう。

残念ながら、日本人が親切にされることに弱い(良い人に弱い)ということを知ったうえで利用してくる人がいます。

タクシー

近年は改善されつつありますが、まだまだタクシーに関する多少のトラブルはよくあります。遠回りされた、途中で降ろされた(渋滞やドライバーの都合を理由に)、お釣りをもらえなかったというのはトルコ人でも遭遇する被害です。
更に言葉が分からない旅行者となると狙われやすいので注意が必要です。

事例1

渡したお金をすり替えられ、偽物だと言われたり、小さな額の紙幣を渡したと言われたりして、運賃を多くとられた

事例2

メーターを回しておらず、言い値で支払いを要求された

お釣りをもらえない、遠回りされるといった被害はトルコ人でも経験しているものです。タクシードライバーは保身のためという名目で車内に銃器や木刀などの凶器になるものを持っていることも少なくありません。

多少の額や遠回りであれば状況に応じて目をつむるのが賢い対処法です。

しかし、被害にあう確率を最小限にするために、
①タクシーに乗る際は所属があることを確認する。
②ナンバープレートが社内にも記載されているのでそれを写真に撮っておく(忘れ物をした際などにも役立つので)
③おどおどせず堂々と乗る。
④運賃にはトルコリラを用意し、渡す際は金額を言いながら渡す。(英語でもOK。英語も分からなければ、金額をよく確認して渡しているという素振りを見せてアピールする)
ように心がけましょう。

万が一の事態では…

万が一、ドライバーとトラブルになった場合は、人気がない場所の場合は相手を怒らせないようにする(多少の希望に応じる)、人気がある場所ならまずは車から降りて話をする、車内の運転中であれば最悪は警察に通報する(115)ようにしましょう。

警察はトルコ語のみですが、単語レベルで多少の状況は伝わりますし、通信指令センターでどこからの通報かを把握してくれることもあります。

まとめ

タクシーに限らず、絨毯屋でも、現地で知り合った人と飲み屋に行くときでも、移動中や観光中でも、常に気を付けることが大切です。

イスタンブールが取り立てて危険な場所ということはありませんが、外国人・旅行者というのはどの国でも狙われます。

何かおかしい、危ないと思ったら直感を大切にして、その場から安全に離れる方法を考えるようにしましょう。これは、イスタンブールやトルコ、海外に限らず大切なことかと思います。